3Dプリンターでボールペンを作ってみた -Voronoi-

日々「3Dプリンターを使って販売できるモノを作りたい」

と考えているのですが、

実は3Dプリンターを使って商品を作るというのは非常に難しい事なのです。

 

そんな中、試行錯誤の結果、自分の中である程度納得できる製品が出来ました。

それがこのボールペンです。

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とはいえすべてが3Dプリンターを使っている訳ではなく、

軸の部分だけなのですがw

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途中から色がグラデーションで変わっています。

色は素材の色なので塗装や印刷とは一味違う

独特の質感があります。

素材はABS樹脂。

ペン先、クリップ部は金属製。

写真のカラーはBLACK/REDですがその他の色も検討中です。

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出力にはFDM型3Dプリンターを使っているので

自ずと積層線は出ますが、

それ自体を質感として生かせる製品になっています。

もちろんNEX-Pオリジナルデザイン。

 

まだ具体的な販売先や価格は出せていませんが、

遅くとも6月のクリエイターズマーケットでは販売できるかと思います。

 

もちろんECサイトでも販売できるよう現在検討中です。

 

またお伝えできる情報が出来ましたらこのブログにてご報告いたします。

 

このボールペンに興味があるという方は

コメント欄よりご連絡お願いいたします。

 

 

Zortrax M200 を導入してみた

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我が家のZortrax M200。

 

昨年末より導入開始しています。

約2年前に導入したatomで様々なプリントをしてきましたが、

プリントの内訳を顧みると

実はお仕事関連のプリントが結構多くて

しかもatomのプリントサイズである135x135x110h/mm(実測)では

収まらない案件が非常に多く、

これまでは接着で対応してきました。

 

接着すると見た目も悪く、強度も落ちるのですが

それでも今までの削り出しによる試作よりも

安価にできる3Dプリンターでの出力が思いのほか依頼があったので

思い切って2号機の導入に踏み切っちゃいました。

 

そこで

数ある3Dプリンターの中から何故Zortrax M200にしたのか?

という部分にスポットライトを当ててみようと思います。

 

Zortraxユーザーは日々増えてますが、

少なくとも3台のFDM型プリンターを日常で使うヤツは

そうはいないと思いますw

なのであまりお役に立てる情報ではないかも知れませんw

 

 

まず第一の理由

プリントサイズが200x200x180h/mmある!

これ個人的に重要だったりします。

先に書いたようにatomでは収まりきらないサイズが

一発で出力出来るのは大きかった。

実際に190x145x40mmの出力も出来ました。

これは素直に嬉しかったですが、

只そのままプリントしても反りが出て

上手くプリント出来ないのも事実です。

その対策は・・・

長くなりそうなのでまた別のエントリーに記載します。

 

 

第二の理由

プリントが綺麗!

Zortraxを選ばれる理由にこれを上げる方も多いと思います。

しっかりとした作りの筐体、ヘッドを支えるロッドもX軸Y軸

それぞれ2本あって明らかに精度が出そうな作りです。

さらには決してお安くはない専用フィラメントを使用するので

まあ、綺麗に出て当然的な部分はあります。

実際の出力ですが・・・

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この通りめちゃ綺麗!

 

拡大写真がこちら

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この写真の積層ピッチは0.19mmです。

Zortrax M200はフィギュア系の制作に人気のある機種なのですが

(実際ネット検索するとフィギュア制作が多いです)

プロダクトデザインにも使えるクオリティ!

ってあたりまえか

 

 

第三の理由

ABSが使える!

逆に言うとPLAが使えないという

大きな弱点があるのですが

先にも書いたように私の使用用途が試作用途が多いのです。

なので後加工が出来た方が都合がいいのです。

フィギュア系に人気があるのもそういった

 

PLAどうでもいい

 

という向きには丁度いいのでしょう。

私はPLAはatomとMOMENT Sに任せることにします。

 

 

第四の理由

プリントサイズの割にコンパクトな筐体

このZortrax M200と最後まで購入に迷ったのがUP BOXで

UP BOXも255x205x205h/mmという

Zortrax M200を上回るプリントサイズを誇り、

さらにはUP!Plus2でのプリントは綺麗だと評判なので

最後まで悩みました。

 

決定的な理由が筐体のサイズ。

 

UP BOX 異常にデカイ

UP BOX 485x520x495mm

Zortrax M200 345x360x430mm

プリントサイズそんなに変わらんのに一回り大きい・・・

中に空気清浄器仕込んだり、フィラメント内臓したりするので

とにかくデカイ。そしてちょっとうるさい。

狭い仕事部屋に3台も3Dプリンター置くのに

このサイズは・・・躊躇します・・・

 

 

第五の理由

デザインがクール!

もうこの辺りになるとどうでもいい理由だと思いますが、

飾り気のない、真っ黒なボディはとってもセクシー&クール。

 

MOMENT Sのようなやってしまった感は皆無です。

 

ということで選定理由だけでえらく長くなりましたので

 

使ってみての感想はまた別エントリーで・・・m(_ _)m

 

追記

第六の理由

SDカードでプリント可能なのでPCを占有しない!

最近の機種では当然の仕様ですが、やっぱりPCを占有しないと便利ですし、

失敗が少なくなります。

特にWindowsはちょくちょく勝手にアップデートしやがりますので

PC経由は避けた方がよろしいかと。

 

 

 

docomo、dクリエイターズやめるってよ

見出しの通り

2016年6月28日をもってdクリエイターズを終了すると

docomoさんからメールが来ました。

dクリエータズはdocomoさんの通信網を使った

クリエイター向けの通販サイトで

私たちのような広告宣伝にあまりお金を掛けることの出来ない人にとって

とても有り難いサイトでした。

私もスマホスタンドをたくさん売っていただきました。

今まで縁のなかった九州や関東方面にも出荷させていただき、

本当に感謝しております。

 

ただ、それだけに残念ですね。

 

運営を辞めるということはこうしたクリエイター向けの事業

事業として成り立たないという事を示している訳ですからね。

 

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dクリエイターズでたくさん販売していただいたスマホスタンド

 

女性向けの商品が多い中、異彩を放っておりました。

今見ても結構イケてます。

iPhone SEも出たことですし

再販しようかな。

 

 

MOMENT S を5ヶ月使ってみた

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MOMENT S

 

O3Dの比較プロジェクトで担当させてもらった機種です。

 

プロジェクト終了後もロングランで使っていますので

その後のレビューを記載しておこうと思います。

 

外観

デザインはミニマルデザインでよくまとまっている。

が、オレンジ色のアルマイトが好みの分かれる所ですね。

個人的には黒かシルバーでよかったんじゃないかと思います。

正面に入るロゴもちょっとやりすぎな気がしますね。

 

全体的にデザインはいいのですが、

あともうちょっと考えれば

より高品質なイメージになったと思います。

製品の性能がよいのでその点が残念です。

 

スライサー

SIMPLIFY 3Dが同梱されています。

このスライサーは有償で販売されているだけあって

非常に優秀で使いやすいです。

 

ただ、メッシュの形状によっては上手くスライスできない形状もあり、

その点では自分で工夫をする必要もあります。

丸投げ禁物というのが注意点。

この点はまた別記事で投稿します。

 

プリント精度

個人的に積層ピッチについては0.2mmで十分と考えています。

その点では現状のFDM機でも上位のクオリティです。

もちろん0.1mmの出力でも綺麗に出力してくれます。

筐体に強度があるので出力が安定していると考えます。

ホビーユースであれば不足はないと思います。

ただし、専用フィラメントを使うZortrax M200と比較した場合

Zortrax M200の方が精度がいいのも事実です。(同じ0.2mmでも)

 

作動音

工場やオフィスで使用する場合問題ないと思いますが

家庭で使う場合少し音が気になります。

主にモーター音が大きめです。

プリント終了後のベッドの移動時にも

 

ウィ~~~~~~~~ン ゴン!

 

と、かなり大きな音がします。

かなりですw

 

ウチにある3台で比較すると

Zortrax M200<atom<MOMENT S

となります。

Zortrax M200が一番静かです。

 

その他

他機種がプリントベッドのオートレベル調整が多い中

全く調整なし(出来ない?)のベッドというのがスゴイです。

なので開封して無調整でプリント可能!

5ヶ月近くプリントし続けていますが

今のところ問題ありません。

 

でも、もし何かあってベッドの高さがずれた時は

自分で修復できない可能性があります。

 

耐熱ガラス製のヒートベッドを採用しているので

底面がつるぴかの造形物が作れます。

これは制作物によっては非常に有効に使えますので

個人的には好きな仕様です。

反面ABSのサイズが大きな造形物は

四隅が反る傾向が出ます。

その場合はラフトをONにしてスティックのり

Tombow シワなしPit

こいつをガラス面に塗布するとかなり有効です。

 

造形後に剥がれにくい場合は

スポイトで造形物の周りに少し水を垂らすと

簡単に剥がれます。

電気系統に掛からないよう細心の注意は必要ですが。 

 

ロングラン使用で特に気になったのが

フィラメント交換時の所作。

 

まずアンロード時

レバーを下げ(しかも結構固い)、

フィラメントを押し込んでから引き抜くこと!

これはガイドブックにも書かれていますがちゃんとしないと

フィラメントが途中でつかえて抜けなくなります。

 

というかなりました(;´∀`)

 

抜けなくなった時はノズルを250度くらいの高温で温めて

5分ほど放置し、

フィラメントを強~く押し込んでから引き抜くと抜けます。

 

ロード時も結構シビアで

フィラメントが上手く入らない場合があります。

特にABSのような柔軟性のある素材の場合特に注意です。

挿入する前にフィラメントを斜めにカットし

巻きグセを出来るだけ直して真っすぐにしてやることが大事です。

 

またフィラメントが途中で無くなったり切れたりすると

エクストルーダを分解する必要があるので

これまた注意が必要です。

 

というかなりました(;´∀`)

 

プリント中にフィラメントが折れていて

気が付いた時には時すでに遅し・・・

分解してフィラメントを抜き出しました。

こんな感じ↓

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抑えレバーとバネは外れた状態です。

ベアリングも無くさないよう注意!

フィラメントはノズルを温めてからラジオペンチで引っ張って取り除きます。

 

MOMENT Sは構造上ドライブギアからノズルまで結構距離があります。

フィラメントが挿入しづらい問題もこの距離が関係していると思われます。

この辺りが改善されればよりよい機種になるかと思います。

 

総括

お値段は決して安くはない¥280,000(税別)ですが

PLA、ABS、PET、Wood系、金属系等

多数の素材が使える点、

それでいてそこそこの造形精度があり

ベッドのレベル調整も不要であったりと

初心者からある程度使いこなした方でも

十分満足できる機体だと思います。

あと、SDカードでプリントできるのでPCを占有しないのも○です。

 

クリエーターズマーケット vol.33

2015年12月12日、13日にポートメッセなごやで開催された

 

クリエーターズマーケットvol.33に参加しました。

http://www.creatorsmarket.com/

 

もう既に3ヶ月以上前の事ですがどうかお気になさらずに。

 

このクリマにはもう何度も出展しているのですが、

今回は初のミニブース!

しかも

初の3Dプリンター持ち込み!

 

3DプリンターはO3Dで「普及型3Dプリンター比較プロジェクト」で使用した

MOMENT S をお借りして会場入り!!

このMOMENT S はコンパクトでありながら様々な種類の

フィラメントが使えるのが特長のFDM型の3Dプリンターです。

ベッドの素材が耐熱ガラス製なのも私の好み。

ただし、ちょっとお値段高め¥280,000(税抜き)です。 

 

そのクリマですが、今回は商品も一新して

3Dプリンターで作った物を中心に展示しました。

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 12月なのでホワイトクリスマスの雰囲気で( ´∀` )

左端の3DプリンターがMOMENT S

 

今回一人で参加したのですが

 

当日にこれまたO3Dでお友達になったTさんが

急きょ応援に来てくれまして

初日は2人で接客対応できました。

 

今回は3Dプリンターを現場で稼働して

それを商品にする!

 

という目論見でリトフェインという技術を使い、

その場で撮った写真をメダルにするという

画期的(クリマ初?)な商品を発売したのですが

やっぱり初めてのことなので

なかなか上手くいかず、どうしようか悩んでいたところ

Tさんに助けてもらいました。

Tさん、本当にありがとうございました!!

 

 

リトフェインとはどんな物かと言いますと

板の厚みの差で光が透過した時に

濃淡ができるのを利用して

写真が浮かび上がるというものです。

書いても分かりにくいので写真で解説。

こんな凸凹なメダルが・・・

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光を透かせば・・・

 

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こんな風に見えちゃう

 

というものです。

 

その場で写真を撮って

その場でプリントして販売しました。

 

さすがに3Dプリンター大人気!

かなりの注目を集めて

絶えずお客さんが来てくれたのですが

FDM型3Dプリンターの弱点は時間が掛かることでして

1つのメダル作るのにデータ加工を含めると

約1時間かかります。

(絵柄をはっきりさせるため積層ピッチを0.1mmにしているため)

開場時間は7時間なので

 

MAX一日7個・・・( ノД`)シクシク…

 

データ加工してると注文も取れないので

売り上げだけでいえば散々な内容でしたが

購入して下さった方がみなさん喜んでもらえたのが救いです。

次回以降はこの辺りが改善点ですね。

 

他にも小物を作成して販売したのですが、

展示の仕方も含めて

まだまだ商品としての完成度、魅力が足らないようで

改善が必要に思いました。

 

それでも今まで出展した中で一番充実したように思います。

 

CRE8 BASE KANAYAMA 

http://www.cre8.nagoya/

のファブスペースの方ともお知り合いになれたり、

出展者のお友達もできたりと楽しかったです。

 

そして

 

次回2016年6月18日、19日のvol.34

にも参加が決定しました!

 

また新しい商品を作って挑戦したいと思います。

 

展示の仕方ももっと考えて

「おっ!」

と言わせるコマにしたいです!

 

 

メイカーズワークショップ大阪 「プロジェクションマッピング着せ替え人形で遊ぼう!」

2015年10月31日、11月1日に南港ATCで開催された

 

メイカーズワークショップ大阪に参加しました。

 

もう既に4ヶ月以上前の事ですがどうかお気になさらずに。

 

 

今までは個人で作った物を展示&販売してきた訳ですが、

 

今回はワークショップということで、事務局より

 

「小学生ぐらいをターゲットとして、その参加者が楽しく体験できるもの。

しかもO3Dからの参加なので3Dプリンターを活用したもので!」

 

という私的に超ハードルの高いの出展要望でした。

 

そこで私が開催したのは「プロジェクションマッピング着せ替え人形で遊ぼう!」

 

という長い名前&何をするか分かりにくいワークショップでした。

 

どんな内容かと説明しますと

 

自分で色を塗った着せ替え人形をスマホで写真撮影します。

そしてその写真を表示して

テクスチャマッピングボックスの上にスマホを乗せると

ボックス内の人形に投影されるというものです。

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↑ちょっと分かりにくいですがこんな感じになります。

 

白い箱がテクスチャマッピングボックス(紙製)ですw

これはス○イダーマン風に塗り絵したものを投影したところです。

フィギュアを3Dプリンターで作成しました!

女の子には別のフィギュアも用意。

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↑こんなのね

 

初日は内容の分かりにくさと¥800というプライスが微妙で

閑古鳥が鳴いていましたが( ノД`)シクシク…

翌日は¥500にプライスダウンしてレイアウトも変えた所、

たくさんの方々に参加していただけました!

 

この遊びの特長は塗り絵を何種類でも変えて投影できるという点です。

塗り絵の紙さえコピーすれば何種類もの投影が楽しめます。

なのでお家に帰ってからも何度でも遊ぶことができます。

スマホを使ったイマドキなワークショップになったと自負しております。

 

そんな中で今回の私のお気に入りの作品がこれです!

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と~っても可愛く、そして丁寧に塗ってくれました!

うまくマッピングも出来てとても喜んでくれました!

 

今回のワークショップ、色々苦労しましたが

ほんと楽しかったです。

次回はまた違うワークショップに挑戦しますよ!

 

 

7ヶ月

最後の投稿から早7ヶ月以上・・・(^_^;)

 

色々ありました。

 

色々ありすぎて書くことたくさんです。

溜まった記事を一気に書くと長文すぎて意味不明の投稿になるので

時系列に整理して上げていこうと思います。

 

つづく